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ばね設計手順 「ばね材料選択 5つのポイント」

 
 

ばね材料を選択するときの基本的なポイントについて、一般的なばね用線材料について説明します。

 

ばねを設計するときに材料選択を間違ってしまうと、あとあとトラブルを引きずることになります。

 

ばねがすぐに折れる、材料が手に入らない、コストが想定外に高くなった…

 

そうならないためにはどのような点に注意すればよいのかをまとめました。

 

 

 

>ばね設計の基礎 「ばね設計手順 7つのポイント」

 

>ばね設計の基礎 「押しばね設計 5つのポイント」

 

>ばね設計の基礎「引きばね設計 5つのポイント」

 

>ばね材料のJIS規格

 

>ばねのJIS規格

 

>基本のばね用語

 

>ばね用語(辞典編)

 

 

 

 

 

 

 

ばね材料選択 5つのポイント

 

 

ポイント1 「熱間成形ばね」か「冷間成形ばね」か

 

ばね材料の代表的なものとして、

 

SUP(ばね鋼鋼材)、SW(硬鋼線)、SWP(ピアノ線)、SUS(ステンレス鋼線)SWOSC(オイルテンパー線) などがあります。

 

 

>ピアノ線と硬鋼線

 

>ばね用ステンレス鋼線

 

>オイルテンパー線

 

>熱間ばね材料

 

 

 

まず、はじめに「熱間成形ばね」か「冷間成形ばね」かで材料選択が大きく変わります。

 

 

ばね設計の初心者がよく間違うのがSUPという記号を使う「ばね鋼鋼材」という材料規格の存在です。

 

「ばね鋼」というくらいだから、どんなばねも「ばね鋼鋼材」で作っているのかと思ってしまいますが、そうではありません。

 

「ばね鋼鋼材」というばね材料の規格は、熱間成形ばねの材料規格です。

 

「ばね鋼鋼材」以外の上記の代表的ばね材料は、冷間成形ばねの材料規格です。

 

熱間成形ばねというのは大型(太物)ばねをいいます。「ばね鋼鋼材(SUP)」は、JIS規格では線径9mm以上からとなります。

 

熱間成形用のばね材料(「ばね鋼鋼材 (SUP)」)は強度が未調整の材料です。材料を真赤に熱してばねに成形した後、焼入れ焼戻しをすることで必要な強度を出してばねにします。

 

 

 

身近にあるほとんどのばねは冷間成形ばねです。冷間成形ばねとは常温で成形するばねです(冷やして成形するという意味ではありません)。

 

実は冷間成形では「ばね鋼鋼材 (SUP)」を使用することはありません。SW(硬鋼線)やSWP(ピアノ線)などを使用します。 

 

冷間成形ばねの材料は、焼入れ焼戻しなどをしなくても最初から強度を備えている材料です。

 

常温でばね成形後、スプリングバックを抑えるため低温焼きなまし(テンパー)を行います。

 

 

 

あと、まぎらわしい規格に「硬鋼線材」「ピアノ線材」というのがあります。

 

これは、「硬鋼線 (SW)」「ピアノ線 (SWP)」の規格ではありません。規格名に「…材」があるのとないのとでは大違いです。

 

「硬鋼線材」「ピアノ線材」の規格はばね設計には用いません。

 

この規格で使用される記号は、「SWRH(硬鋼線材)」「SWRS(ピアノ線材)」ですが、ばねの図面にこのような記号が書かれてあることがたまにあります。

 

これらの規格は、1.0mmや2.0mmの線径のばね材料を製造する「元になる材料」の規格です。 

 

 

>硬鋼線材の種類と化学成分

 

>ピアノ線材の種類と化学成分

 

 

 

 

 

 

 

ポイント2 用途ごとの推奨材料を知る

 

使用推奨材料が用途ごとに定められています。あらかじめそれを知った上で材料の選択を行いましょう。

 

 

主な冷間ばね材料についてはおおよそ以下のようになります。

 

①汎用ばね材料

硬鋼線、ピアノ線、ばね用オイルテンパー線、ばね用ステンレス鋼線

 

②耐疲労ばね材料

ピアノ線、弁ばね用オイルテンパー線、

 

③耐食ばね材料

ばね用ステンレス鋼線、黄銅線、洋白線、りん青銅線、ベリリウム銅線

 

④耐熱ばね材料

ばね用オイルテンパー線、弁ばね用オイルテンパー線、ばね用ステンレス鋼線

 

⑤非磁性ばね材料

黄銅線、洋白線、りん青銅線、ベリリウム銅線

 

⑥導電ばね材料

黄銅線、洋白線、りん青銅線、ベリリウム銅線

 

 

>耐疲労ばね

 

>耐食ばね

 

>耐熱ばね

 

>非磁性ばね

 

 

 

 

熱間ばね材料については、以下のような使用の摘要が定められています。

 

①太物コイルばね

SUP6、SUP7、SUP9、SUP9A、SUP10、SUP11A、SUP12、SUP13

 

②トーションバー

SUP6、SUP7、SUP9、SUP9A、SUP10、SUP11A

 

③重ね板ばね

SUP6、SUP7、SUP9、SUP9A

 

④大型の重ね板ばね

SUP11A、SUP13

 

>熱間ばね材料の種類について

 

 

 

 

 

 

ポイント3 材料の種類ごとの標準線径規格を知る

 

材料には種類ごとに線径の標準規格があります。標準規格を外して設計すると、材料が安定して入手しずらかったり、高コストになるリスクがあります。

 

①ピアノ線の場合、線径2.0mmの次に太い標準線径は2.3mmです。2.1mmや2.2mmで設計してしまうと、材料の入手に時間がかかったり、高コストになる場合があります。

 

また、線径0.60mmの次に太い標準線径は0.65mmですが、線径0.70mmの次に太い標準線径は0.75mmではなく0.80mmというような場合もあります。

 

 

②硬鋼線は線径13mmまで標準線径規格がありますが、ピアノ線は線径10mmまでしかありません。

 

ピアノ線12mmで設計してしまうと材料が特注になってしまい、材料がすぐに手に入らず高コストになることがあります。

 

 

③オイルテンパー線の場合には、「ばね用」オイルテンパー線と「弁ばね用」オイルテンパー線で標準線径の規格が違います。

 

「ばね用」オイルテンパー線のSWOSC-B(シリコンクロム鋼B種)は線径15mmまで規格がありますが、「弁ばね用」オイルテンパー線のSWOSC-V(シリコンクロム鋼V種)は線径10mmまでの規格です。

 

同じシリコンクロム鋼オイルテンパー線でもB種かV種かで標準線径が違ってきますので、設計の時には注意が必要です。

 

ちなみにピアノ線の場合は、ピアノ線「A種」は10mmまで規格がありますが、ピアノ線「B種」は8.0mmまでの規格となります。  

 

それ以上に太い線径のピアノ線は特注になると思ったほうがいいでしょう。

 

 

>硬鋼線の線径と引張強さ

 

>ピアノ線の線径と引張強さ

 

>ばね用ステンレス鋼線の線径と引張強さ

 

>オイルテンパー線の線径と引張強さ

 

>熱間ばね材料の線径

 

 

 

 

 

 

ポイント4 材料ごとの価格のおおよその比較を知る

 

安い材料、高い材料といろいろありますが、種類ごとのおおよその価格を比較すると次の様になります。

 

おおまかな目安として知っておくと、あとあと材料変更の設計をしたときの価格トラブルを避けることができます。

 

また、必要以上に高い材料を使用することも避けることもできます。

 

 

①代表的な冷間ばね材料を安い順に並べると、次のようになります。

 

硬鋼線 → ピアノ線 → オイルテンパー線 → ステンレス鋼線

 

硬鋼線と比較すると、オイルテンパー線は約2.5倍、ステンレス鋼線は約3倍の価格というのがおおまかな目安となります。

 

 

②ステンレス鋼線については次のようになります。

 

SUS304 → SUS316 → SUS631

 

SUS316はSUS304の約2倍、SUS631はSUS316の約2倍というのが、おおよその目安です。2倍づつ価格が上がっていく感じです。

 

 

 

③異形線や標準線径でない材料については、市場に少なく特注となることが多いので、高コストになるおそれがあるので注意しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

ポイント5 材料選択をばね屋さんに相談する

 

材料選択について何かわからないことがあれば、ばねメーカーやばね材料メーカーに相談するのが無難です。

 

どんなことでも、お気軽にご相談ください。

 

 

 

 

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