ばねの最大試験力とは…
ばねの最大試験力は、ばねの最大試験荷重ともいいます。
ばねの最大試験力は、次の計算式で求めることができます。
ばねの最大試験力=(円周率×線径)÷(8×コイル平均径)×せん断未修正応力
各項目の単位は、次のようになります。 ばねの最大試験力→N、線径→mm、コイル平均径→mm、せん断未修正応力→N/mm2
この式の各項目をみると、円周率、線径、コイル平均径はすぐにわかるのですが、
問題は「せん断未修正応力」というよくわからない数値は何ぞやということです。
この「せん断未修正応力」をどうやって知ればよいのかということです。
最大試験応力を知るには、ここがポイントになります。
最大試験力のときの「せん断未修正応力」とは…
最大試験力のときのせん断未修正応力は、次の式で求めることができます。
せん断未修正応力=引張強さ×係数
引張強さの単位は、N/mm2です。
この式には「引張り強さ」と「係数」という2つの項目があります。
まず、「係数」から説明します。
係数を決める要素は2つあります。
1つは材質、もう1つは押しばね(圧縮ばね)か引きばね(引張りばね)かで変化します。
まず、係数は材質について、「硬鋼線・ピアノ線」「オイルテンパー線」「ステンレス鋼線」「黄銅線」「洋白・りん青銅・ベリリウム銅」の区分であらかじめ定められています。
次に、引きばねの係数は押しばねの係数の80%になります。
これをまとめると、係数表は次のようになります。
せん断未修正応力は、引張り強さにこの表の係数をかければよいのです。
引張り強さは、材質ごとの線径ごとに規格化されています。
ここで注意することは、規格値の最小値を引張り強さとして計算することです。
例えば、ピアノ線B種(SWP-B)の線径1.0mmのときの「せん断未修正応力」は、
規格の最小値が2260N/mm2ですので、次のとおりになります。
押しばねのときは、2260×0.5=1130(N/mm2)
引きばねのときは、2260×0.4=904(N/mm2)
または1130×0.8=904としてもかまいません。
「せん断未修正応力」がわかれば、「ばねの最大試験力」を求めることは簡単です。
例えば、引きばねで、材質SWP-B、線径1.0mm、コイル平均径10mmのばあいの「ばねの最大試験力」は、
ばねの最大試験力=(円周率×線径)÷(8×コイル平均径)×せん断未修正応力
ですので、
(3.14×1.0)÷(8×10)×904=35.482(N/mm2) となります。
各ばね材料の引張強さの規格最小値は、下記を参照ください。
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