ばねの公差(許容差)の規格
冷間成形ばねの寸法公差が記載されている規格には、下記のものがあります。
1.JIS規格
B2701-1「コイルばね-第1部:基本計算の方法」
B 2704-2「コイルばね-第2部:仕様の表わし方」
B 2713 「薄板ばねの設計計算式及び仕様の定め方」
2.JSMA規格(日本ばね工業会規格)
SB001-1 「冷間成形コイルばね-第1部:基本計算方法」
SB001-2 「冷間成形コイルばね-第2部:仕様の表し方」
SB005 「線細工ばね(ワイヤーフォーミング)の普通寸法公差」
SC005「薄板ばねの基本計算方法」
ばねの規格として1級から3級まで定められています。これはばねの各寸法や荷重(力)に個別に与えられる等級です。例えば、長さが1級でコイル径は2級という具合です。等級はばねに公差をつけるときの目安になります。
現実には、図面に2級や3級の公差がつけられることはほとんどありません。大事なところに1級の公差がつけられることが多いです。2級・3級は、図面に公差指定がない寸法についての検査基準として用いたりします。
1級以上の公差が必要になることもありますが、製造上のロス率が上がったり、全数検査が必要になったりして、通常よりコストがかかる場合があります。また、大事なところ以外は、コストの面から、製造しやすくするために公差は入れないほうがよいです。
ばね特性というのは、冷間成形ばねの場合、指定された高さや長さでの荷重(力)をいいます。一般には、指定荷重といいます。
指定荷重に公差を入れる場合には、自由長や総巻数を参考値の扱いにして公差は入れないようにします。そうしないと、コイリングの成形のときに調整ができなくなり、計算どおりの荷重の範囲に入らないことがあります。
実際の材料は線径や引張強さにバラツキがあり、コイリングの成形をするときは実際の材料の強さに合わせて調整を 行います。荷重と自由長の両方に精密な公差を入れなければならない場合もありますが、そのときは製造上コストがあがることがあります。
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