線細工ばね(ワイヤーフォーミング)の公差(許容差)の規格
線細工ばね(ワイヤーフォーミング)の公差が記載されている規格には、下記のものがあります。
JSMA規格(日本ばね工業会規格)→日本ばね工業会
線細工ばね:JSMA SB005 「線細工ばね(ワイヤーフォーミング)の普通寸法公差」
この規格は、JIS B 0408 「金属プレス加工品の普通寸法公差」をベースに、ばね特有のスプリングバックや熱処理によるバラツキを考慮に入れて作成された業界規格です。
対象となるばねは冷間成形の線細工ばね(ワイヤーフォーミング)で、線径は0.1mm~4.0mmくらいまで、大きさは3.0mm~100.0mmくらいまでを想定して規格化されています。
これよりも小さいばねや大きなばねは、当事者間で別途に協議して公差(許容差)を定める必要があります。
切断工程によって寸法の決まる長さについての規格です。切断寸法(単位mm)によって4つに区分され規格化されています。
曲げ工程によって決まる寸法とは区別しているのですが、曖昧なところもあるので、どこからどこまでの寸法なのかを当事者間で確認することをお薦めします。
基準寸法 6以下
1級・・・±0.2 2級・・・±0.5 3級・・・±1.0
基準寸法 6越え30以下
1級・・・±0.3 2級・・・±0.8 3級・・・±1.5
基準寸法 30越え120以下
1級・・・±0.5 2級・・・±1.2 3級・・・±2.5
基準寸法 120越え
1級・・・±0.7 2級・・・±1.5 3級・・・±3.0
曲げ工程によって寸法の決まる長さについての規格です。切断寸法(単位mm)によって4つに区分され規格化されています。
曲げ部分がどのポイントからポイントまでかが問題となります。規格は、「曲げRの接線間の距離(曲げ位置同士の距離)」としています。曲げ部分に対して各々直角に交わる直線の「相関点同士の距離」ではないので注意が必要です。
「相関点同士の距離」で公差(許容差)を示す場合には、この規格よりも大きな公差(許容差)をとる必要があり、当事者間で協議することをお薦めします。
基準寸法 6以下
1級・・・±0.1 2級・・・±0.3 3級・・・±0.5
基準寸法 6越え30以下
1級・・・±0.2 2級・・・±0.5 3級・・・±1.0
基準寸法 30越え120以下
1級・・・±0.3 2級・・・±0.8 3級・・・±1.5
基準寸法 120越え
1級・・・±0.5 2級・・・±1.2 3級・・・±2.5
曲げRと線径dとの比、R/dによって3つに区分されて規格化されています。
R/d 3以下
1級・・・±3° 2級・・・±5° 3級・・・±10°
R/d 3越え10以下
1級・・・±5° 2級・・・±10° 3級・・・±15°
R/d 10越え
1級・・・±10° 2級・・・±15° 3級・・・±30°
曲げRと線径dとの比、R/dによって3つに区分されて規格化されています。
R/d 3以下
1級・・・±20% 2級・・・±30% 3級・・・±50%
R/d 3越え10以下
1級・・・±10% 2級・・・±20% 3級・・・±30%
R/d 10越え
1級・・・±5% 2級・・・±10% 3級・・・±20%
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■線細工ばねの公差(許容差)に関連する項目
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