『ヒットの予感!!』に掲載されました。
吉村篤2017年度版 『ヒットの予感‼』
地域産業を考える
キーマンの生き様から、日本を支える地方の力を知る
日本の生活・産業を支えるている ものづくり東大阪のばねの匠
日常生活において意識することは少ないが、必要不可欠な存在のばね。
ノック式ボールペンや傘をはじめ、携帯電話やパソコンなど数多くの製品に使われている。
そんな大切なばねを70年近くにわたって作り続けている『フセハツ工業』。
大阪の東部に位置する東大阪市は、ものづくりの町をして知られ、同社も各方面から高い評価を受けている。
「伝統的な職人技術を大切にしつつ、最新設備を用いた生産技術によって、お客様が求める品質・価格・納期にお応えしています」と語るのは、代表取締役社長吉村篤さん。
「家業だから、後継者といわれたわけではありません。クレーム処理、製造現場の手伝い、在庫管理、機械の廃棄まであらゆる仕事を担当しました」と当時を振り返る。
そのような経験、苦労の積み重ねが自信となっているのだろう。
2014年4代目社長に就任するや、社内改革を断行。「やや商社的」になっていた同社を、ものづくり企業へ回帰。
ばね1個の試作から何百万個の量産まで、組み立て作業の効率化も含め、顧客と一緒に営業担当者が考え、全面的にサポート。
自動車、航空宇宙、医療などの産業にも欠かすことができないばねの他、特殊な航空宇宙産業向けの耐熱ばねの開発、技術革新にも努めており、注目が集まっている。
(ライター/大倉恭弘)
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発行 ミスター・パートナー / 発売 星雲社 定価(本体 1,500円+税)