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引きばね(引張りばね) 初張力の計算

 
 

 

1.初張力の計算式

 

引きバネの初張力の計算式は次のようになります。

 

 初張力=(円周率×線径3)÷(8×コイル平均径)×初せん断未修正応力 …(1)

 

この式の中で問題になるのが、「初せん断未修正応力」をどのようにして求めるのかということです。

 

一般的には初せん断未修正応力の値を求めるのにグラフから読み取る方法がありあす。

 

初せん断未修正応力のグラフについては、下記のページを参照ください。

 

 

>ばねの初張力の範囲(グラフ)

 

 

 

 

ここでは計算式から初せん断未修正応力を求め、初張力を計算する方法を紹介します。

 

 

初せん断未修正応力を求める式は下記のようになります。

 

 

 初せん断未修正応力=横弾性係数÷(100×ばね指数)…(2)

 

 

この計算式は、理論的に導きだされた式というより、経験的な目安式です。

 

経験式ですが、初張力の値を求めるのにはとても便利なものです。

 

 

 

この式の要素の一つである横弾性係数は材質によって異なり、次のようになります。単位はN/mm2です。

 

 

 硬鋼線・ピアノ線・オイルテンパー線

 →7.85×104

 

 

 ばね用ステンレス鋼線 SUS302・SUS304・SUS304N・SUS316

 →6.85×104

 

 ばね用ステンレス鋼線 SUS631J1

 →7.35×104

 

 黄銅線・洋白線

 →3.90×104

 

 りん青銅線

 →4.20×104

 

 ベリリウム銅線

 →4.40×104

 

また、もう一つの要素であるばね指数は、コイル平均径÷線径で求めます。

 

 

>ばね材料の弾性係数

 

 

 

 

2.「妥当な初張力」の値を求める計算式を作る

 

(1)式と(2)式から初張力を計算する目安的な経験式を作ってみましょう。

 

 

 

(1)式は、

 初張力=(円周率×線径3)÷(8×コイル平均径)

     ×初せん断未修正応力 です。

 

(2)式を(1)式に当てはめると

 

 初張力=(円周率×線径3)÷(8×コイル平均径)

     ×横弾性係数÷(100×ばね指数)

 

 

ばね指数は、コイル平均径÷線径ですので、これを上式に当てはめると

 

 初張力=(円周率×線径4)÷(8×コイル平均径2)×横弾性係数÷100 …(3)

 

が導き出されます。

 

 

 

 

①硬鋼線・ピアノ線・オイルテンパー線の場合の初張力計算式を作る

 

まず確認しておく事項は、

 

「横弾性係数」と「テンパー処理(低温焼きなまし)による初張力減少率」です。

 

横弾性係数は、7.85×104です。

 

テンパー処理による初張力の減少は20~35%減です。目安値として25%として計算します。

 

 

>ばねの初張力の範囲

 

 

 

以上の条件を、(3)式に当てはめます。

 

 初張力=(円周率×線径4)÷(8×コイル平均径2)×7.85×104÷100

 

 

テンパー処理後の初張力の値は25%減としたので、(3)式×0.75とします。

 

したがって、妥当な初張力の値を求める式は、

 

(3.14×線径4)÷(8×コイル平均径2)×7.85×104×÷100×0.75 となります。

 

 

これを計算すると、小数点以下は四捨五入して、

 

 妥当な初張力=231×線径4÷コイル平均径2 …(4)

 

という式が導かれます。

 

例えば、ピアノ線で線径が1.0mmでコイル平均径が8mmの場合、記(4)式に数値を入れると、

 

 妥当な初張力=231×14÷82=3.6(N) となります。

 

 

硬鋼線・ピアノ線・オイルテンパー線の場合には、(4)式を用いると簡単に妥当な初張力の目安を知ることができます。

 

 

 

 

 

②ばね用ステンレス鋼線SUS304の場合の初張力計算式を作る

 

今度は、ばね用ステンレス鋼線SUS304の場合です。

 

 初張力=(円周率×線径4)÷(8×コイル平均径2)×横弾性係数÷100 …(3)

 

 

SUS304の横弾性係数は、6.85×104です。

 

テンパー処理によるSUS304の初張力減少率は、15~25%減です。20%減として計算します。

 

しだがって、妥当な初張力を求める式は、

 

 (3.14×線径4)÷(8×コイル平均径2)×6.85×104÷100×0.8

 

 

この式を計算すると、小数点以下は四捨五入して

 

 妥当な初張力=215×線径4÷コイル平均径2 …(5) となります。

 

例えば、材質SUS304-WPBで線径が2mmでコイル平均径が10mmの場合、(5)式に当てはめて計算すると、

 

 妥当な初張力=215×24÷102=17.2(N)となります。

 

 

ばね用ステンレス鋼線SUS304の場合には、(5)式を使えば簡単に妥当な初張力の目安が計算することができます。

 

 

 

 

 

関連項目

 

>ばね設計 「ばね設計手順 7つのポイント」

 

>ばね設計 「ばね材料選択 5つのポイント」

 

>ばね設計「押しばね設計 5つのポイント」

 

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