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社史「ばね物語」
2026/06/10

社史『ばね物語』17 躍進(9)自動車クラッチバネの受注

吉村 篤
ばねとくらす


ばね物語 フセハツ工業50年の歩み

フセハツ工業の社史『ばね物語』は、三代目社長吉村健一が社業50周年を記念して発刊しました。


社史『ばね物語』発刊にあたり、協賛いただいたフセハツ工業OB会の方々。

株式会社東洋発条製作所     代表取締役 浦野春夫
コシオカ産業株式会社      代表取締役 越岡元弘
コシオカ産業株式会社        取締役 越岡伸子
株式会社隆光スプリング製作所  代表取締役 永田隆光
株式会社永田発条        代表取締役 永田昭夫
永田スプリング製作所         社長 永田一義
株式会社タイガーバネ製作所   代表取締役 竹山保
タツマ工業株式会社       代表取締役 吉川晋吾
協和バネ製作所            社長 中田鉄弘
フセハツ工業株式会社      代表取締役 吉村健一


『フセハツ工業』の企業理念
 弾む原理を進化させ、
 小さくても大きな使命と責任感をもって
 社会に貢献すべし


躍進(9)自動車クラッチバネの受注

不良品は人命にかかわる

電気製品から自動車へと世相の変化、個人消費も大きく拡大しようとする昭和35年(1960)ごろ、クラッチ製造会社との取引が始まり昭和39年(1964)から受注量が急に増え始はじめた。

取引当初はリターンバネを巻くのに、一人が旋盤の操作、もう一人が巻取りをして、二人でかかっていた。

受注量の拡大での能率の悪いやり方ではとても対応できないと考えた吉川晋吾は、今里で中古機械を購入し、半年をかけて一人で操作でき、しかも精度のよい専用機に改造した。

そのお陰で能率が上がり、大量受注にも十分対応できた。

住み込みの社員たちは朝5時から夜11時ごろまで、ぶっ続けの作業を一か月間続けたこともあった。

永田隆光は手さばきが速くて、人の倍ほどの数を巻いて、周囲の人を驚かせたぐらいであった。

巻取りは吉川が改造した機械で大量に生産できるようになったが、その後の二次加工、三次加工などは社内で消化しきれず、外注に出したり、社員が持ち帰って内職したりして指定された納期に間に合わした。




ばね物語17



ばね物語17

ばね物語17



車のクラッチがもし欠陥品だったら、自己につながり人命にかかわる責任問題になるので、決して不良品を出すことが許されない。ちょっとした傷にも気を使った。

しかし、傷に気を使いすぎると納期が遅れる。納期が遅れればクラッチ製造会社の生産ラインが止まってペナルティーとなる。そのジレンマに当社が悩み続けたことも事実である。

精密さと生産のスピードを要求されるクラッチ製造会社の仕事で鍛えられておれば、他社のたいていの仕事は無理なくこなせた。

製品の不良品をなくすことと、納期を守ることが会社の信用であると自覚する永田隆光は職長として厳しく検品した。

事実、生産された製品の品質管理は自慢のできるもので、常に納品先での品質管理ランクのトップ位置をつづけた。

今日でも伝統となって続いている。




ばね物語17





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監修者

吉村篤写真.jpg

フセハツ工業株式会社

代表取締役社長 吉村篤

2000年、ばねの総合メーカー「フセハツ工業株式会社」に入社。2013年、四代目代表取締役社長に就任。

  • 一般社団法人 日本ばね工業会 会員
  • 日本ばね学会 会員
  • 公益社団法人 大阪府工業協会 評議員
  • 東大阪市工業協会 理事
  • 東大阪商工会議所 議員
  • 特定非営利法人 新共創産業技術支援機構(ITAC)理事
  • 一般社団法人 大阪溶接協会 会員
  • 一般社団法人 布施交通安全自動車協会 理事

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