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2022/02/07

「鉄鋼新聞」に弊社の記事が掲載されました! 日本列島情報ネット 最先端機器から家電向けまで ばね製造のフセハツ工業

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ばねとくらす

2月3日の鉄鋼新聞に弊社の記事が掲載されました!!

日本列島情報ネット
最先端機器から家電向けまで ばね製造のフセハツ工業

現場ルポ

ばねメーカーのフセハツ工業(本社・東大阪市、社長・𠮷村篤氏)は、1946年(昭21)に東大阪市(当時は布施市)で創業。半世紀以上にわたり様々なばね製品を製造・販売しており、大阪には同社からのれん分けしたばねメーカーも多い。

同社工場では、2~3メートルの大型ばねから米粒サイズまで、幅広いばねを製造している。最先端機器から身の回りの家電まで、人々の暮らしを支えるばねの製造現場であるフセハツ工業の工場を訪れた。(山浦 なつき)

 

同工場が位置するのは大阪府と奈良県にまたがる702号線沿い。月産量は40トン前後で、35%が自動車関連向けとして、残り65%が産業機械・天文台・アミューズメント関連施設向けなどとして全国各地へ出荷される。

また日本で唯一洗濯バサミ用のピンチリングばねを製造しており、刑務作業者向け部品として貢献するなど、その向け先は幅広い。そのため工場内にはレトロなマシンから最新のものまで、約80台のコイリングマシンが現役稼働中だ。

自動車向けの特殊なばね「ワイヤーリング」

自動車関連のばね製造を担うのは第一製造部。ここで主に作られるのは「ワイヤーリング」と呼ばれる特殊なばねで、ミッション車のクラッチカバーの皿ばねの支点となる。見た目は平凡なリング状だが、真円度・平面度は非常に精密なものが要求される。線径は3.0~5.0㍉、内径は110~310㍉とサイズは様々だ。週に500~1千個製造しており、一般車両だけでなくトラックや大型バスにも用いられている。

任意のばね材を巻き取り、輪状に溶接、強度向上のためなました後、バリ取りや検査へ進む。この際、最も難関となるのが溶接だ。ばね材は普通鋼より高炭素であるため、溶接すると折れやすくなる。リング形状を維持しながら、長年のノウハウにより最適な溶接を行い、溶接部について90度曲げ破壊検査とオリジナル試験機による全数検査を実施している。

𠮷村社長は「ワイヤーリングの溶接部が折れた場合、クラッチが作動しなくなり大事故につながる恐れがある。『折れ』を防ぐため、徹底した品質管理で、ユーザーに安心していただいている」と話す。

 産業機械や一般向けのばね製造を担うのは第二製造部。中でも同社が高シェアを誇るのが、誰もが一度は座ったことがあるであろう、美容院や歯医者の自動昇降椅子に用いるばねだ。大手理美容椅子・医療関連椅子メーカーに直接納入している同事業は、コロナ禍の影響を受けにくく、同社の柱の一つとなっている。

 同製造部は他にも、小ロット多品種でばね製造を行っており、取引先は800社以上。設計段階での引き合いが多く、ピアノ線・硬鋼線・オイルテンパー線など数多くの素材から適切なものを選定し、巻き数や熱処理・めっきの有無など処理方法を決める。スムーズに提案・試作・シミュレーションを図るためにも、日々、営業・設計・製造の連携を大切にしている。

自前主義

ばねの加工や検査に必要な治具を自前で製造していることも同社の大きな特徴だ。第三製造部では研磨関連機器や、ばねを垂直に立たせるためのカッター関連機器などをオリジナルで作成している。

社員の平均年齢は20~30歳代と若く、足元ではベテランから若手へばね作りのノウハウを丁寧に継承しているところ。同時に、工場内設備の更新も毎年行っており「社員が働きやすいよう、従来の機械をコンスタントに整備すると同時に、自動化に長けた機器を積極的に導入している」(同)と語る。技術の継承と工場の最適化に力を入れることで、ユーザーの一つ一つの注文に真摯に対応している。



 引用文献

山浦 なつき「日本列島情報ネット 最先端機器から家電向けまで ばね製造のフセハツ工業 」鉄鋼新聞、2022年2月3日。




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