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ねじりコイルばね設計 7つのポイント

 
 

 

じりコイルばねを設計するときの基本的な注意点についてまとめました。

 

 

 

>ばね設計の基礎 「ばね設計手順 7つのポイント」 

 

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ねじりばね

 

 

 

ねじりコイルばね設計 7つのポイント

 

 

ポイント1 ねじりコイルばねの形状

 

ねじりコイルばねの代表的な形状には以下のようなものがあります。

 

 

 ねじりばね3-3.jpg

 

 

 

 

ショートフック形状のねじりばね製造例

 

ショートフックねじりばね

 

 布団バサミ用ばね

 

 

 

ねじりばね3-4.jpg

 

 

 

 

 

ダブルトーション形状のねじりばね製造例

 

ダブルトーション

 

自動車駆動系用のばね

 

 

 

 

 

 

ポイント2 ねじりばねの計算式を使うときの前提条件について

 

ねじりばねの計算式を使うときには、次の2つの条件が前提となります。

 

この条件でないときには、計算式を修正したり使えなかったりします。

 

 

1.ねじりばねを使用する方向について

 

ねじりばねは、次のように使用する向きが2つあります。

 

 ①ねじりばねを巻き込む方向に使用する場合

 

 ②ねじりばねを巻き戻す方向に使用する場合

 

 

ねじりばねの計算式は、①を前提条件にしています。

 

②の場合は、基本計算式を修正する必要があります。修正については、ポイント5を参照にしてください。

 

 

2.コイル外側の材料の表面に発生する応力が一様であること

 

具体的には、①ばね指数が3以上、②巻数が3以上、ないと表面に発生する応力が一様にはなりません。

 

この条件外では、ばねを巻き込むにつれて、コイル部にズレが発生したり傾いたりして、応力が一様になりません。

 

また、オイルテンパー線の場合には、ばね指数が4以下の使用を避けるのが妥当です。

 

※ばね指数=ばねのコイル部平均径÷線径

 

 

 

 

 

ポイント3 腕の長さで計算式が変わる

 

 ねじりばねの計算式は次の2つの系統があります。

 

 

 ①腕の長さを考慮しなくてもよい場合

 

 ②腕の長さを考慮する必要がある場合

 

 

どのような場合に、①「考慮しない」のか、または②「考慮する」のかが、問題になります。

 

どうやって判別するのかは、次の式で判断します。当てはまれば、②「考慮する必要がある場合」になります。

 

 

 腕部の有効作用長さの和≧0.09×円周率×コイル平均径×ねじりばねの巻数

 

※ねじりばねは通常腕部が2つあり、それを足します。

 

 

 

 

 

 

ポイント4 縦弾性係数を使う

 

ねじりばねの計算式には「縦」弾性係数を使用します。

 

押しばねや引きばねのように「横」弾性係数は使用しないので、注意しましょう。

 

 

縦弾性係数は、材料の種類によって次のようになります。

 

硬鋼線・ピアノ線・オイルテンパー線 …2.06×105

 

ばね用ステンレス鋼線 …1.86×105(ただし、SUS631は1.96×105

 

黄銅線 …0.98×105

 

洋白線 …1.08×105

 

りん青銅線 …0.98×105

 

ベリリウム銅線 …1.27×105

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポイント5 ねじりコイルばねの曲げ応力修正

 

ねじりばねを巻き戻す方向に使用する場合には、基本計算式を修正します。

 

コイル内部の材料表面に最大曲げ応力が生じるため、コイル内部の湾曲を考慮する必要があります。

 

ばね指数に応じた曲げ応力係数を用いて計算します。

 

 

まず、曲げ応力の最大値を出す計算式は次のようになります。

 

曲げ応力の最大値

 ={32×(腕部の有効作用半径+コイル平均径÷2)×荷重×曲げ応力修正係数

  ÷(円周率×線径3

 

ここで、曲げ応力修正係数が問題になります。この係数を知るには次の二つの方法あります。

 

1.グラフから読み取る方法

 

下記のグラフから係数を読み取ります。「おおよそ、だいたい」の数字が読み取れます。

 

※ばね指数=コイル平均径÷線径 (c=D/d)

 

曲げ応力修正係数

 

 

 

2.計算して出す方法

 

きっちり数字を出したいときは、下記の数式を使って計算します。こちらの方法が主流です。

 

 

 曲げ応力修正係数={4×ばね指数2-ばね指数-1}÷{4×ばね指数×(ばね指数-1)}

 

 

この式は「ワールの式」と言われています。ワールとは、人の名前です。

 

修正係数を出す式は、他にも「ベルグストラッサーの式」とか「ゲーナーの式」というのもあります。

 

JISでは上記の「ワールの式」を使うことを推奨しています。

 

どうしても他の式を使いたい場合には(そのような人はいないと思いますが)当事者で協定して使う必要があります。 

 

 

 

 

 

 

 

ポイント6 ねじりばねの案内棒の径

 

ねじりばねを巻き込み方向にねじるとコイル内径が減少します。

 

案内棒の径は、ねじりばねが最も巻き込まれた最大使用のときのコイル内径の90%の寸法にします。

 

計算式にすると、次のようになります。

 

案内棒の径=0.9×(コイル内径-コイル平均径の変化量

 

 

ここで、コイル平均径の変化量をどのように出すかが問題になります。

 

角度の表し方によって、次の2つの計算方法があります。

 

1.角度表示が弧度法rad(ラジアン)の場合

 

 コイル平均径の変化量=(最大ねじれ角×コイル平均径)÷(2×円周率×巻数)

 

2.角度表示が度°の場合

 

 コイル平均径の変化量=(最大ねじれ角×コイル平均径)÷(360×巻数)

 

 

 

 

 

 

 

ポイント7 ねじりばねのばね特性

 

ばね特性を指定する必要があるばあい(公差を図面に記入する場合)には、次の点に注意する必要があります。

 

※ばね特性…ばね定数や指定荷重(押しばね、引きばね)、モーメント(ねじりばね)

 

1.ねじりばねの場合、ばね特性は指定ねじれ角度のときのモーメントとして指定します。単位はN・mmです。ばね定数や荷重で指定しません。

 

2.同じ設計でも次の要素が違えば、ばね特性は変わります。

 

 ①ねじりばねと案内棒との摩擦の関係

 

 ②作動時のねじりばねの姿勢

 

 ③ねじりばねの端末形状

 

 

3.ばね特性を指定する場合は、当事者間の協定によります。その場合に注意する点は次の2点です。

 

 ①ばね特性の指定条件(取付け位置や、案内棒など上記2.の状態について)

 

 ②測定方法について

 

 

 

 

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