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ばね材料の特殊な化学成分2(Al・W・B・N・Ti)

ばね材料の化学成分にはさまざまなものがあります。主要なばね材料に含まれている特殊な化学成分の元素の働きについて説明します。

 

アルミニウム・タングステン・ホウ素・窒素・チタンについて。

 

 

>ばね材料の化学成分(鋼と五大元素について)

 

>特殊な化学成分1(Cr・Ni・Cu・V・Mo) 

 

>主原料の鉄と鉄鉱石について

 

 

 

ばね材料の種類ごとの化学成分については、下記のページの一覧表をご参照ください。

 

 

>ピアノ線材の種類と化学成分

 

>硬鋼線材の種類と化学成分

 

>オイルテンパー線の種類と化学成分

 

>ステンレス鋼線の種類と化学成分

 

>板ばね材料の種類と化学成分 

 

>みがき特殊鋼帯の種類と化学成分

 

>ばね鋼の種類と化学成分(熱間成形) 

 

>ばね材料のJIS規格一覧

 

>ばねの試作 1個でも…

 

>ばね製品の使用例

 

>お問い合わせはこちらから

 

 

Al アルミニウム 原子番号13

アルミニウムは脱酸剤として使用され、結晶粒を微細化します。窒化することにより、表面が著しく硬化し歪み時効が改善され、疲れ強さや靭性を向上させます。

 

アルミニウムは析出硬化系のばね用ステンレス鋼に添加されています。ばね用ステンレス鋼線のSUS631J1-WPCやばね用ステンレス鋼帯のSUS631-CSPにはアルミニウムが0.75~1.50%添加されています。

 

アルミニウムの一番の特徴は、加工性がよく軽量であることです。鉄の35%の比重しかありません。また、空気中では表面に酸化膜(不動態)を生成し、イオン化傾向が大きい割には耐食性に優れています。熱伝導性・電気誘導性についてもよい性質を示します。

 

アルミニウムは軽いというのが特徴ですが、金属疲労に弱いので合金として使用されることが実際には多いです。代表的なアルミニウム合金としてはジュラルミンがあります。ジュラルミンはアルミニウムと銅とマグネシウムなどの合金です。飛行機をはじめとしてさまざまな産業で使用されています。

 

アルミニウムは日常生活でもなじみのある金属です。ジュース缶やアルミサッシ、1円硬貨などに使用されています。1円硬貨はアルミニウム100%で出来ています。最近では、リサイクルされる金属の代表的なものとなっており、「キングofリサイクル」とも言われています。

 

どうしてアルミニウムが積極的にリサイクルされるのかというと、アルミニウムの製造方法に問題があるからです。アルミニウムはボーキサイトを電気分化して得られます。そのときに多量の電気を消費します。日本は世界的に最も高い電気料金の国であるため、アルミニウムを生産するのはコスト的に無理があり採算が合わないのです。唯一アルミニウムの生産は日本軽金属が行ってきました。

 

なぜ日本軽金属だけが生産できたのかというと、水力発電所を自社で所有しており、電力会社から電気を買っていなかったからです。しかし、設備老朽化のため2014年で生産を中止しました。現在では、電力を使わない生産方法やリサイクルによる生産が進められています。

 

アルミニウムは1825年にデンマークのハンス・エルステッドが初めて単離に成功しました。エルステッドは電流の磁場を発見し、電磁気学の基礎を築いた人です。磁場のCGS単位エルステッド(Oe)にその名が残っています。

 

 

 

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W タングステン 原子番号74

タングステンは非常に硬く重い金属です。硬度が高いため、タングステン合金は高級な切削工具に用いられてきました。合金工具鋼や高速度工具鋼に添加され、非常に硬い炭化物(タングステンカーバイト)を生成し耐摩耗性を向上させます。みがき特殊鋼帯の合金工具鋼では、SKS2Mに1.0~1.5%、SKS7Mに2.0~2.5%が添加されています。

 

また、タングステンカーバイトはダイヤモンド・炭化ホウ素に次いで硬く、コバルトを添加して焼結させたものは超硬合金と呼ばれ、さまざまな産業に利用されています。

 

タングステンの用途としては、金属の中で最も融点が高く大きな電気抵抗を持つことから、電球のフェラメントとして使用されてきました。また、非常に硬いことから軍事用のさまざまな機器にも利用されています。

 

タングステンは1784年にスペインのエルヤル兄弟が初めて単体を取り出すことに成功しました。タングステンとは「重い石」という意味です。

 

最近では、タングステンはテロ組織の資金源となっていることから、工業上の使用を制限する動きも出始めています。

 

 

 

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B ホウ素・ボロン 原子番号5

ホウ素は、焼入れ性を上げ低温脆性を防止する働きがあり、耐へたり性を向上させます。ホウ素を添加する量は極微量で、炭素含有量が多くなるに従って効果は減少していきます。例えば、熱間成形のばね鋼であるSUP11Aはホウ素を0.0005%以上を添加することになっています。

 

このようにホウ素を添加する量が大変少ないため試験での検出が困難なことが多く、JIS規格ではホウ素を鋼材の成分に規格化することは少ないです。

 

ホウ素は炭素や窒素と化合物を作ることで、非常に硬い素材になります。ダイヤモンドの次に硬いのが窒化ホウ素であり、その次に硬いのは炭化ホウ素です。タングステンカーバイトはその次になります。窒化ホウ素はダイヤモンドに比べて熱に強く、鉄との反応性が低い性質を持ちます。窒化ホウ素を超高圧で焼結したものは鋼の超高速切削工具として使用されています。

 

ホウ素は一般的にはガラスの主原料です。また、日常生活ではホウ酸ダンゴのような害虫駆除剤に使われたり、うがい薬や目薬などの家庭の医薬品によく使用される成分です。

 

ホウ素は1808年にゲイ=リュサックとルイ・テナールの共同チームとハンフリー・デービスが同時期に別々にホウ素の分離に成功しました。ホウ素の存在自体は数千年も前から知られていました。砂漠の中から産出される「ホウ砂」は中近東から中国にかけて古代より釉薬として用いられてきました。ホウ素という名は、この「ホウ砂」から来ています。 

 

 

 

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N 窒素 原子番号7

窒素を鋼に添加すると窒化物を生成し結晶粒を微細化して、耐食性・耐疲労性・靭性を向上させます。ただし、添加する量が多すぎると、歪み時効の原因になります。

 

また、窒素は耐孔食性の向上に効果があり、ステンレス鋼の一部に添加してオーステナイトを安定化させる働きがあります。例えば、ばね用ステンレス鋼線のSUS304N1は窒素を添加し、延性の低下を抑えながら強度を高めたステンレス鋼線です。

 

窒素は1772年にスコットランドのダニエル・ラザフォードが初めて単体として分離しました。窒素は燃える元素を見つける過程で発見されました。しかし、この物体が元素であることを発見したのはフランスのラヴォアジエでした。窒素という名は、窒素を取り出す実験の中で、生物を中に入れると酸素がないために窒息して死んでしまったことによります。

 

 

 

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Ti チタン 原子番号22

チタンは合金鋼の脱酸剤や、ステンレス鋼線の炭素の含有量を減少させる働きがあります。ばねい用ステンレス鋼帯の析出硬化系ステンレスであるSUS632J1-CSPには0.20~0.65%のチタンが添加されています。

 

チタンは地球の地殻には比較的広く分布していますが、純粋なチタンというものは存在しません。チタンは化合物として鉱物の中に通常は存在しています。チタンは製錬が難しいことから、一般に金属として使用されるようになったのは最近のことです。

 

チタンの大きな特徴は、金と同等の耐食性があり、鉄の約55%の比重しかない非常に軽い金属であるという点です。強度については、同じ軽い金属であるアルミニウムの約2倍の強度をもっています。また、展性・延性に富み、引張強さが大きく、かつ粘り強い性質があります。耐熱性については約500℃あり、耐熱性も良好です。磁性は弱磁性で、電気伝導率や熱伝導率は極めて低いです。

 

チタンは色々な合金に添加されています。例えば、炭素や窒素と反応して炭化物や窒化物を作り、超硬合金に添加されます。ニッケルとの合金は形状記憶合金となり、ニオブとの合金は超電導材料になります。

 

チタンの欠点は、製錬や加工が難しい点につきます。価格が高価なためどうしても必要な部分に限定的に使用されることが多いようです。

 

チタンは1791年にイギリスのウィリアム・グレゴールが発見しましたが、高純度のチタンの分離はその100年以上たった後、アメリカのマシュー・ハンターにによってなされました。

 

チタンの名は、ローマ神話の神「タイタン」から由来しています。 

 

 

 

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